脳ドックはなぜ必要?何歳から受けるべき?頻度はどれくらい?

「自分はまだ若いから」「特に症状はないし大丈夫」—そんなふうに脳の健康を後回しにしていませんか?
脳梗塞や脳出血といった病気は、ある日突然起こるように見えますが、実は数年、数十年という時間をかけて静かに進行していることが少なくありません。
今回のコラムでは、脳ドックが「なぜ必要なのか」「検査で何がわかるのか」について、そして「何歳からどれくらいの頻度で受けるとよいのか」まで、詳しく解説します。
どうして受けたほうがいいの?
脳ドックを受ける最大の理由は、「自覚症状がないまま進行する脳の病気」を早期に発見し、脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)を未然に防ぐことにあります。
脳の血管の病気は、ある日突然発症し、命に関わったり重い後遺症が残ってしまうことが少なくありません。しかし、脳ドックを受診し事前にリスクを知っておくことで、生活習慣の改善や治療によって発症を予防することができるのです。
どんな病気がわかる?
脳ドックで見つかる異常は、必ずしもすぐに治療が必要なものばかりではありません。しかし、将来の重大な病気を防ぐための「警告」として非常に重要です。

未破裂脳動脈瘤
血管にできた「コブ」です。破裂するとくも膜下出血を引き起こします。特に7mm以上の大きさや不整な形状、特定の部位にある場合は、動脈瘤が破裂してくも膜下出血を引き起こすリスクが高まります。

無症候性脳梗塞(隠れ脳梗塞)
自覚症状のない小さな梗塞のあとです。これがある人は、将来の脳卒中リスクが約3〜4倍、認知症のリスクが2倍以上になると言われています。

大脳白質病変
脳の微小な血流不足による変化で、放置すると認知機能の低下に関与することがあります。

微小出血
小さな血管が破れて漏れ出した痕跡です。高血圧などが原因となります。

頸動脈・脳主幹動脈の狭窄・閉塞
脳へ血を送る太い血管が狭くなっている状態です。脳梗塞の強力なリスク要因となります。

無症候性脳腫瘍(髄膜腫など)
多くは良性ですが、大きさを定期的に追跡する必要があります。
受診の目安は?
多くの専門家が40歳前後での初回受診を勧めています。その理由は、「自分自身の脳の基準」を知るためです。40代は生活習慣病の影響が血管に現れ始める時期であり、一度撮影しておけば、数年後の再検査で「前回と比べて変化があるか」を正確に比較できるようになります。
また、30代であっても以下に該当する方は、脳ドックの受診をお勧めします。
脳ドックの受診をおすすめする方
- 高血圧、糖尿病、脂質異常症を指摘されている
- ご家族に脳卒中(特にくも膜下出血)になった方がいる
- 喫煙習慣や、長年の多量飲酒がある
- 肥満気味である
- 不整脈(心房細動)を指摘されたことがある
定期的なチェックで安心!受診頻度の目安は?
一度の検査で安心せず、年齢やリスクに応じて継続的に受診することが、健康な脳を保つ秘訣です。
| 年代・状況 | 推奨される受診間隔 |
|---|---|
| 30代 | まずは1回目の受診(基準の確認) |
| 40代(異常なし) | 2〜3年に1回 |
| 50代以降 | 1〜2年に1回(加齢に伴うリスク増のため) |
| 異常ありの方 | 医師の指示に従い、半年〜1年ごとの経過観察 ※経過観察は保険診療で検査ができます。 |
脳ドックで脳動脈瘤などの異常が見つかった場合、その後の経過観察の検査は保険診療にて実施いたします。
まとめ
介護が必要になる原因の多くは「認知症」と「脳血管疾患」です。脳ドックで早期にリスクを把握し、生活習慣を見直すことは、将来の自分や家族の生活を守るための最大の予防策となります。
脳ドックに興味を持ったと思った今こそ、脳のチェックを始めてみませんか?
当院では、高性能3T MRIを駆使し、お一人おひとりの不安に寄り添った健康管理をご提案いたします。気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
当院の脳ドックについての詳細は下記のページやパンフレットをご確認ください。
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脳ドック専用ダイヤル Tel:096-372-2950 (受付時間: 9:00〜17:00 ※日・祝日も対応可)
参考文献
- 日本脳ドック学会:「脳ドックのガイドライン2019」
- 日本脳卒中学会:「脳卒中治療ガイドライン2021(改訂2023)」
- 厚生労働省:「令和4年国民生活基礎調査」(介護が必要になった原因などの統計)
- 厚生労働省:「令和2年人口動態統計」および「令和5年(2023)人口動態統計(確定数)の概況」(日本人の死因順位などの統計